2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

19.進化の直接的経験、運命のデザイン

われわれは以下に述べる3つの方法で進化を直接的に経験できる。 まず第一は、<系統樹>としてである。それは歴史的時間と逆方向に枝を広げ、 時間、空間を超えて、すべての系統的生物門が経てきた経験へと、われわれを 導いてくれる。第二は、歴史的時間と…

18.未来に対する5つの姿勢

未来に対して取りうる姿勢として、以下に示す5つの基本タイプが考えられる。 1.エネルギー、物質にかかわるテクノロジーを使った、環境の<支配>を 強調する姿勢。環境は再構造化され、予測可能なものに変えられる。ここでは 平衡状態が求められるので、…

17.系統発生と淘汰ダイナミクス

生物門のある造りをそのまま単純に引きのばせば、より大きくて 複雑な生体も生まれる(高次形成)。そのメカニズムは、生物発生原則に 述べられた線型的な繰り返しとだいたい同じようなものだ。 こうした高次形成はしばしば〈袋小路〉(カル・ド・サク)に入…

16.多層的自己創出

生命世界の多層的、動的連結が示すもっとも重要な側面は、それが 全ヒエラルキー・レベルである程度の自治を維持しつつ実現されている という点だろう。この多層的自己創出は、情報は上へ流れ命令(オーダー)は 下に伝えられるという管理(コントロール)ヒ…

15.精神作用の自己創出レベル

神経段階の心の活動を精神作用と呼ぶなら、この精神作用も 生体段階、反照段階、自省段階、三つのレベルに分けることができる。 〈生体段階の精神作用〉は、複雑な生物の自己創出レベルに属するもので、 ここでこの精神作用は生体戦隊の代謝段階の心を生み出…

14.生体段階の心・反照段階の心・自省段階の心

代謝段階の心と神経段階の心が出会うレベルを、〈生体段階の心〉(オーガニック・マインド)と 呼ぶことにすると、神経段階のコミュニケーションはまず第一に、進化の結果、より複雑化しつづけて いく生体内の代謝プロセスの調整に腐心するものだ。生体段階…

13.動的原理としての心(マインド)

情報の自己組織化は生命の自己組織化の一側面であり、情報が生み出すゲシュタルトは 生命のゲシュタルトである。それらは、他の自己創出システムのダイナミクスが生みだす ゲシュタルト同様、自律的だ。またそれらには、現実を独自の象徴的表象世界のなかに …

12.過去・現在・未来の展開、統覚作用と予想

新奇性に対する広範な開放性、つまり現在と過去に対する 開放性(統覚作用)とさらには未来に対する開放性(予想)は、 つねに最重要な点である。進化は時間―空間結合をさらに 完成させる方向に進んでいくが、これは自己組織化と 「目的」という観点から、次…

11.生物コミュニケーションの三段階

ガンサー・ステントによれば、生物の領域では三つのタイプのコミュニケーションが 働いているという。まずひとつは〈遺伝子段階コミュニケーション〉であり、これは 個体の一生に比べれば、より長い期間作用する。このタイプのコミュニケーションが 系統発生…

物語の自己組織化について その1

物語を研究したり、物語を考えてみたりすることがあるんですが、 考えてみれば物語というのも自己組織化する動的なシステムの一つなのでは ないかと最近思います。 特に、物語が進むと作家のなかには「キャラクターたちが勝手に動き出す」 なんていうことを…

今年もよろしくお願いします。

2011年もいよいよ幕開けですね。 さてさて今年はどんな年になるやら。。。 まあ、何があろうと、今年はがんがん稼ぎますよー。 そのためにも、健康に気を付けて、 友人や知人とも仲良く楽しくやっていきたいものです。 みなさんも、よい1年を!